つわりとは何ぞや
さまざまな不安渦巻く初診から2回目の検診までの2週間の間、さらに私を追い詰めるアレが始まってしまいました。
そう、つわりです。
初診から数日、なんとなく体調悪いなーという日が続いていたのですが、本格化したのは初診から4日後、5週目の半ばでした。
当時販売中の初めてのたまごクラブに載っていたつわりの症状
・偏食になる
・食欲低下
・吐き気、嘔吐
・においに敏感になる
・胸やけ
・唾液が多く出る
・頭痛
・おなかが減ると気持ち悪い
・眠い・だるい
これのフルコースでした。
むしろこれはただのベースで、つわりの本当の辛さは別のところにあったような気もします。
旦那にいまいち辛さを言葉で伝えるのが難しくそのジレンマもありました。
(よく二日酔いのような感じという言い方を目にしますがお酒飲めない人なので使えません(笑)。私自身、二日酔いとは少し違う感じだなあと思っていました。)
つわりは個人差が大きいと言いますがあくまで私が個人的に感じたつわりの症状を、書き記し分析してみたいと思います。
身体がだるい、頭痛などの症状は風邪の時とほぼ同じです。
後頭部にズキズキと偏頭痛のような痛みがあり、体温が高く熱っぽくボーっとしてしまうので1日中冷えピタを貼って過ごしていました。
平熱が35.5度前後の私にはこの体温の高さが地味に辛かったです(妊娠初期は37度前後)。
偏食になる、食欲が低下するという点。
母がつわりの間トマトジュースしか飲めなくなって点滴を受けたという話を聞いていたので私もなるんだろうなあと思っていたら案の定なりました。
口にできたものは、イチゴ、ブドウ、オレンジジュース。
一番ひどかった1週間はこのラインナップで、体重が一気に2kg減。
フルーツしか食べられないのはお金もかかるし、糖分が多すぎてお腹の赤ちゃんにも自分の身体にも悪い気がして、ストレスも溜まりました。
つわり2週目に入ると食べられるものが少し増え、お茶漬け、そば、素麺、ラーメンなど暖かい麺類が妙に食べたくなりました。ただし刻一刻と食べたいものが変わり、食べようと思って準備している間に食べたくなくなる(食べられなくなる)ということが何度もありました。
なので買い溜めはNG。毎日買い物に行かなければなりませんでしたが、体調が悪い日はそれができず旦那に買い物をお願いしたり、ネットスーパーを利用したり。
食べられるものが限られている上、常に胃が気持ち悪いので自分が今満腹なのか空腹なのか、判断がつきません。
空腹になったら気持ち悪いし、満腹になったらそれはそれで気持ち悪い。
満腹といっても食べられる量は普段の半分以下、食事回数が増えそのたびに自分が今何なら食べられるか(何を食べたいかではなく、何が食べられるか)を考えなくてはなりません。苦痛でした。
つわりも2ヶ月目に入ると、少し身体が慣れてきたのか食べられるものがぐんと増えました。
それに比例して吐く回数も増加。それまで4、5日に1回ペースだったのが毎日吐くように。
食事した5分後に食べたものをまるまる吐いてしまうことや、もう吐くものがなくなって胃液が申し訳程度に出るだけのことも。
自分は食べることもまともに出来ないのかと悔しいやら情けないやらで涙が滲みます。
料理中に臭いにやられて作ったものが片っ端から食べられなくなっていってしまうので、基本的には5分以内に調理できるもの、調理しなくても食べられるもの、外食、デリバリーでしのいでいました。
次に匂いです。
よく耳にするお米を炊く時の匂い。ダメになりました。
キッチンで炊飯するとリビングにまで匂いが流れこんできてしまうので、洗面所に炊飯器を持ち込んで窓を全開にして炊飯していました(笑)
他にも、排水溝の臭い、街を歩いた時の食べ物の匂い、煙草の臭い、他人の汗の臭い、コンディショナーの匂い、柔軟剤の匂い、食洗機用洗剤の匂いなどなど。
挙げだすとキリがありません。
他にたまごクラブラインナップの中にはありませんが、お風呂・歯磨きがキツかったです。
この2つを終えた後(または最中)には必ずといっていいほど吐いてしまうので、大好きなお風呂も体調によっては2日に1回シャワーを浴びるくらいしかできませんでした。
つわりとは一体何なのか?原因はどこにあるのか?
黄体ホルモンhCGが大量に分泌されるため、胎盤が未成熟だから身体が赤ちゃんを異物だと認識してしまうことによるアレルギー反応、急激な身体の変化により自律神経が混乱してしまいそれによって引き起こされる一種の自律神経失調症…諸説ありますが、結局のところはっきりとは解明されていません。
つわりは気の持ちよう、という時代よりはつわりに対する理解が進んできていると思います。
ただやはりこの辛さは他人に伝わり辛く、心無い言葉を掛けられることもあります。
また普通の言葉さえもネガティブに受け取りがちです。
私も『〇〇さんは全くつわりがなかったらしいよ』という旦那の言葉さえも当時はプレッシャーでした。
彼はただ単純にそんな人もいるんだねー、つわりって不思議だねーくらいのつもりで発言したのだと思いますが、どうして私はこんな風になっているんだろう…と思ってしまいました。
『少しは外に出た方がいいよ。いい天気だよ』と言われた時も、こっちだって出たいわ!!!!!と(笑)
誤解のないよう言っておきますが旦那には2ヶ月間迷惑かけっぱなしでしたしその間支えていてくれたことに心から感謝してます。
ただ、本当に辛かった。そんな自分も嫌だった。それだけです。
つわりが一体いつ終わるのか、毎日毎日そのことばかりを考えていました。
確かにつわりは病気でもないし、個人差もかなりあります。
平気な人は全く変化がないし、辛い人は栄養失調で点滴&入院。
10kg以上体重が落ちる人もいます。
がん患者と同じようなペースです。
そんな相手に対して、気の持ちようだ!なんて一体誰が言えるでしょうか。
つわりには、特効薬もなければ手術もありません。いつ終わるかも分かりません。
私は2ヶ月間で体重は4kg減。
外出も辛く、食べられず、身体も思うようにならず、赤ちゃんが無事育っているかという不安やなぜ自分がこんなことになっているのかという苦悩があり、精神的にも辛く、ただただ毎日吐き続ける…。
今はだいぶお腹が目立ってきて電車で席を譲っていただけるようなこともあります。もちろんありがたいことですし涙が出るほど嬉しいです。
でも本当にケアや理解が必要なのって妊娠初期の、自分の身体の変化に慣れることが出来ず戦っている最中の妊婦さんだと思うんです。
もっともっと『お腹が出る前の妊婦さん』に社会全体が優しくなってくれたらいいなと願ってやみません。