【2014】スペインでトマトまみれになった時の話 その1【トマト祭り】
こんにちは。もちこです。
突然ですが皆さん、毎年夏にスペイン東部のブニョールという小さな街で行われるお祭り、『トマト祭り』をご存知ですか?
その名の通り、参加者がお互いに全力でトマトをぶつけ合うといういたってシンプルな祭りです。
私がこの祭りの存在を初めて知ったのはこちらの記事↓
これの2位。
最高にハッピーで最高にクレイジーなお祭り。
しかも若いうちに行けと書いてあります。
詳細も見てみましょう↓
どうやら最っっ高に楽しいらしい。
何より、世界一周した人が推すイベントですよ。
行ってやろうじゃねーの!!!!
持ち物やアクセスの仕方など、詳細は上の記事が紹介してくれていますので、この記事は超個人的なレポート記事として記しておきたいと思います。
私はキュウソの『サブカル女子』で軽くdisられているようないわゆる海外旅行の際ツアーは利用しないタイプなのですが(というか今の若い人ってみんなそうなのでは)、トマティーナに限って言えば、日本で予約して現地発着の1日ツアーに参加したほうがいいのでは?という点がいくつかありました。後述します。
サブカル女子/キュウソネコカミ
(黒髪ボブヘア伊達メガネではないけど細美さんは好き)
今回は新婚旅行ということもあり極力トラブルを避けるため(笑)、みゅう主催のマドリッド発着ツアーに参加。
日本で予約していきましたが、2人で2万ちょいだったかな。
早朝3時頃、ホテル前まで迎えに来てくれます。
(集合場所になっているホテルの予約を取った)
日本のツアー会社なので、深夜バスの中では日本人女子バックパッカーの
「日本に戻ると1500円のランチ行こうとか誘われるけどさ~私はインドで30円のパン値切ったりして食べてるようなタイプだからさ~向こうの子とはなんか話合わないんだよね~」
「あ~わかる~~」
みたいな漏れ聞こえる会話にうんうんと菩薩のような顔になり頷きながら5,6時間ほどバスに揺られます。
バスって身体はキツいけど乗ってるだけで目的地に着くので精神的にはすごく楽。
安いし。
駅でうろうろ迷子になったり切符の種類が分からなくて旦那と喧嘩したりしないで済みます(笑)
道中はひたすらこんな感じ。
休憩を一度挟んであっという間にトマト祭り会場であるブニョールに到着。
バスを降りたあたりで黒人がわらわらと群がってきてゴーグルやら水鉄砲やらを売りつけてきます。
浮かれた日本人らしく祭り用シャツまで自作してきたのに、途中で靴以外のトマティーナグッズを全紛失していた私たちはこの怪しげな黒人達からゴーグルを入手しなければなりません。
ゴーグルいくら?と聞くと2つで7ドルだと言うので5ドルに値切って購入。
しかし会場が近づくにつれゴーグルの値段は下がっていき、最安値は1つ1ドルでした。
くっそ~~~~ぼりやがったな!!!あの黒人!!!!!!!
しかも肝心のゴーグルもサイズ調節とか一切できない、お前これゴミ箱漁って洗ってパッキングし直しただろみたいなゴーグル。
しかしゴミみたいなゴーグルでもゴーグルはゴーグル。
なんとか戦闘態勢が整った私たちは会場入り口でリストバンドタイプのチケットを提示し、会場となるメインストリートへ。
でまあ上に紹介した詳細記事ではいろいろと安全な場所というか地獄絵図にならなくて済むような場所を紹介してくれていますが、当日から参加組は会場に着いた時点で道が満員電車状態なので位置取りなんて夢のまた夢。
あれよあれよという間に人波に揉まれメインストリートど真ん中に押しやられ死を覚悟することになります。
ここまで来てしまうともう動けないので仕方なくここでハム取り合戦が始まるまで待機。
そう、トマト祭りには前哨戦があるのです。
まずはこちらの写真をご覧ください。
彼らが一体何をしているのかというと、石鹸をこれでもかといわんばかりに塗った木の棒の上にくくりつけられているハム目指して棒をよじ登っているのです。
ハムを取れた時点でトマト祭りスタートなのですが、毎年誰も取れず結局『えーいもうはじめちゃえ!』という感じでトマト祭りはスタートしているらしく、意味があるんだかないんだか分からないがとりあえず超ハードモードな謎イベントなのです。
みんな果敢に木の棒にチャレンジしていって、仲間と助け合ったり頭を使ったりして少しずつハムへと近付いていきます。
ギャラリーからブーイングを浴びまくりながら他人の足を引っ張って邪魔する奴なんかもいたりして、まさに人間社会の縮図。
日本人も次々挑戦していて、女の子もガンガン登っていきます。
女の子は身体が軽いのでいいところまで行くのですが、だいたい途中で力尽きてしまい、その様子が若干セクシーなので観客の喝采を浴びます(笑)
照りつける太陽と暑さを気遣ってくれる民家の人々が屋上から降らせてくれる水。
最高に気持ちいい。
『アーグア!(水!)アーグア!!(水!!)』と水を求めるコールが響き渡ります。
と、このようにハムやら水やら女の子の水着姿やらに気を取られているうちにいつの間にかトマト祭りがスタートし、トマトを大量に積んだトラックがメインストリートに突入してきます。
普通に圧死しそう。
苦しみながらなんとかトラックを見上げるとトラックに乗ってるスタッフ(?)のニヤついたスペイン人にトマトを投げつけられます。
こちらの手元にはトマトはまだないのでただ一方的にトマトを投げつけられトマトまみれになります。
その一台が通りすぎたあと、わずかに地面に落ちたトマトを握りしめ、次のトラックを待ちます。
2台目のトラックが来るとみんな復讐だとばかりにスタッフに向けてトマトを投げつける。スタッフも負けじとトマトを投げ返す。
これをトラック何台分か繰り返しトマトの海が出来上がっていきます。
こうなったらもうカオスです。
雑菌とトマト汁と汗にまみれてみんな何がなんだか分からないけど楽しい!という精神錯乱状態に。
他人のシャツをめくり背中に潰れたトマトを入れて喜ぶやつ、トマトの海からトマトジュースを両手ですくいあげて頭からかけて喜ぶやつ、トマトを人の顔めがけて投げつけてくるやつ、いまだにハム棒によじ登ってるやつ…
トマトの海
宙を舞うトマト(の残骸)
女の子のTシャツは基本破かれるとの噂だったので水着の上からガムテぐるぐる巻きにしてさらにその上にシャツを着ていったんですが見向きもされませんでしたね。
おい誰か破いてくれてもいいんだよ!!
でも実際Tシャツ破けてる人とか見かけませんでした。
男の人で自らシャツを脱いで振り回したり投げつけたりしてる人はいましたが。
もう街も人もトマトまみれ。
苦行かよ。
もう勘弁してくれよ…とみんなが思いはじめたあたりで暑く苦しい1時間は幕を閉じます。
続く